愛しがいのある人しか愛さない
石田ゆり子は、可愛い。上戸彩もキュートなまんま、そんな感じの美人というのは、年をとったなと感じさせない。))
ブスの半分くらいのペースで年を重ねる。うらやましい人種である。
そんな系統のいつまでたっても可愛いといわれる50代前半の職場の人の、手相を見せてもらった。
一発目、二重感情線が目に付く、薄くて手まではかなげである中に、ひときわ目立って刻まれている。
「愛しがいのある人しか愛さないと出ています」
「そうなんです」
と、驚くほど即答だった。
独身の頃、結婚したい人がいたそうだ。
その人は、とても優しくて、宝物のように彼女を愛してくれた。
しかし、体が弱くて、一緒にはなれないと別れた。
でも結婚してから、たまたま元彼の家の近くに行くことがあり
抑えきれず、アパートを訪ねたところ、引っ越した後だったというのだ。
「フェイスブックとか同窓会とか、そういうので探せないですか?」
と私はなんだか探してあげたくなった。
同級生でないから、無理だという。
「SNSには疎いし、もし再会したところで、既婚者だから」
あ~そうなんだよね。
でもこんなに可憐な女性で、きっと旦那様には従順に生きているようでも
心の中では自由に、いつまでも好きな人がいるんだなと思った。
思わず、
「私も実は同じ線があるから気持ちが分かります。
私も前に、結婚していた時、毎年田舎に帰省したら、元カレとすれ違えるかな
その時、なにか言いたいなって、その言葉を考えて20年以上いたんですよ。
別の人と結婚してから、この人じゃないなって、よけいに
昔の人が思い出されるのは分かります。思い出は美化されますしね」
若かったころの恋愛は、小箱からそっと出してながめている不埒とよばれる宝石なのかもしれない。これは、男女問わず既婚者はそうなのかな。